祝瓶山 (花はなし、吊り橋、急登、急下降)
山行:2024年6月29日(土)山形県祝瓶山 ランクC 距離8.1km 標高差967m
参加者: ラッセル(L)、ケンちゃん、まさ、こばちゃん、ゆず、まーちゃん、ニシヒロ、せき、イカさん、あやや、mow、みーたん、やす、タモさんの14名。
行程概略:黒磯板室IC 4:00=針生平登山口8:00―11:50一の塔(L)―15:30登山口―(入浴)=黒磯板室IC20:30
概要:
午前4時少し前、全員集合し出発。少々早めの集合時間に寝不足気味の顔もある。リーダーは緊張気味で昨夜は寝付けなかったとか。入梅に続き全国的に線状降水帯の発生で天候予測も目まぐるしく変わり「てんくら」で登山指標がCからAに変わったのが昨日のことだった。みんなの祈りが通じたのか、北へ進めば進むほど青空が見えてくる。
登山口につく頃には霧も晴れて今日は暑くなりそうだった。そして今日は、Kちゃんのバースデー!「是非とも憧れの彼女に会わせてあげたい」とリーダーは願うのだった。
登り始めると早速、きれいな川に細い吊り橋がかかっているではないか。早くも第一関門。不安定な上に踏板が細く、手すりのロープが離れた位置にある。下を見ると結構高い! そろりそろりと一人ずつ渡り終えた。あややさん、パリコレ行けそうな美ウォーキングでした。
林の中の緩やかな登りがあり、その後は一気に急登の連続へ。途中一カ所の下りはあったものの、ほぼ急登の連続。良く整備された道を上ると、細尾根にでる。日差しもあり気温は急上昇。だが、稜線から左に見えるのは朝日連峰の美しい山並みだ。上の方には雪渓も見える。「来てよかった!山の神様、天候回復ありがとう。」
でも、さすがに急登の連続と暑さで体力を奪われ、計画より遅れ気味だ。標高1200mを超え、見晴らしの良い(日差しのきつい)尾根を歩き、予定よりかなり遅れて小高い「一の塔」に到着だ。ここで昼食を摂ることに。山頂は東北のマッターホルンと言われる三角錐に尖った形だが、まだ3つくらい先のコブだ。いかにも遠い。さすがにCランクの山だ。ここで、リーダーがベテラン隊員たちと相談し、引き返すと決断する。
だが、大切なミッションが残っている。「いつも元気にみんなを勇気づけてくれるKちゃんの誕生日。何とかして彼女に会わせてあげたい!」 そこで、リーダーのもと希望者を募りサユリさんの探索に次のコブまで向かうことに。しばらく行くと、「見つけた!」との声が。いた、サユリさんだ。でも、ポツンと一人元気がなく、色褪せた寂しい姿だ。Kちゃんが悲しそうにつぶやく「サユリちゃん。婆さんになっちゃったの?」 優しい隊員たちがなだめながら「サユリさんは死んではいないんだよ。美しい姿は消えても、幸福の種を宿して、また一年、あなたを待っているのよ」とKちゃんに囁く。大自然の中で美しい光景や花に出会うのは貴重なこと。それだけでも感謝しましょう。Kちゃんまた来ようね。
花の時期は過ぎていたけど、天気に恵まれ、仲間に恵まれ、楽しい山行でした。 (文責:タモ)
【ヒメサユリ:別名オトメユリ 学名Lilium rubellum Baker】
ユリ科ユリ族。日本特産のユリ。飯豊連峰、吾妻山、守門岳、朝日連峰周辺にしか群生しない貴重な植物。開花時期は6月~8月。花は薄いピンク色で香りは濃厚。環境省のレッドリストで準絶滅危惧種。